■ るぱん岩手旅行記

■ 2004_07_26  濡れた下着
7月26日
へなちょの家で、雨の音で目覚める。
って、ぉぃ・・・

昨日、お風呂で洗濯して、「外に干したらすぐ乾くって」
と、某白タルに言われたモンだから、
素直にパンツとかTシャツとか干しちゃってたし・・・
「ぅゎ・・・!!!!!」
ブルさんを踏みつけながら外に出る・・・
案の定びしょびしょの洗濯物が・・・!
しかたねぇ、洗濯機にあった「からっと乾燥」
なんていうものを使わせていただくか・・・

2回「からっと乾燥」しても乾かない・・・
寝ぼけ眼の白タルずんたが起きてきて、
「あー、なにしてんの・・・
それ、洗濯槽、乾かす機能やで」
マジですか・・・

仕方ないので、もっかい外に干しました。
そしてその数時間後にまた雨に降られ、
まぁた濡れちゃったんですけどネ・・・

そんな、出発の日。

ザムさんと一緒にクニ○チの駅から電車に乗って、
途中で別れて大宮から新幹線で岩手へ向かうべく。
慣れない土地で必死こいてホーム間違えながら
大宮までたどり着きました。

新幹線の切符を買って、いざ岩手方面のホームへ行かん!!
と、エスカレーターに乗ろうとしたら・・・

なんだかしらないが、おじいちゃんが上りのエスカレーターを
必死の形相で走り降りてきたではありませんか!!
手には、風呂敷に包まれた骨壺らしきモノを持って。
2度ほどコケながらも立ち直りまだ降りようとするおじいちゃん・・・
それを「なにしてるの!」と叫びながら
止めようと上っていくおばあちゃん・・・

なんなんだろ、と思いつつ、とりあえずエスカレーターに乗ると・・・

どどどどど

上からおばあちゃんが降ってきました。
その上からおじいちゃんも降ってきました。

考える間もなく、抱き留めていたアタシ・・・
えらいよね・・・
でも、ふたり分の体重はさすがにキツイ。
とりあえず、じいちゃんは自分で立ち直ってくれました。
でもね、ばあちゃんが、一人で立とうとするんだけど、
動いてるエスカレーターの上で動かない壁もっては立てません。
でも、なんとか壁を持って立とうとするもんだから、
私の上に何回ものしかかってくるんです。
体重約65キロくらいでしょうか・・・。
「待って、待って。とりあえず、横向きましょうか。
ね、それでね、一度ちゃんと座ってから立ちましょう」
と、なんだか先生みたいに話しかけながら
とりあえず、おばあちゃんを助け起こしてあげました。

抱き留めたとき、助け起こしたとき、
思い切り左腕をイワしました・・・
もちろん、腰だって、
思いモノ持てば痛くなりました。

なのにね。
「あらぁ、腰打ったわぁ・・・ありがとねー」
と言い残して、二人は何事も無かったかのように、
エスカレーターを上り、到着したばかりの新幹線に
二人して乗り込んでいきました・・・

なんだったんだ・・・

いや、まじで痛いし。
え、なに、それだけ??
腰打っただぁ??!!
こっちは腕も足も腰もめっちゃ痛いっちゅうねん!
ちょっと、躾がなってないよ、じじぃばばぁ・・・

あぁ、前途多難な予感・・・

そして新花巻まで行くべく、次の新幹線に乗り、
大雨の外の景色を見ながら、
暗鬱な気持ちで岩手へと向かったのでした・・・。



新幹線は、新花巻へ到着。
人、めちゃくちゃ少ないです。
今日は遠野まで行く予定。
とりあえず、新花巻の観光案内所へ向かいます。
案内所のおばさんに遠野のガイドマップをもらい、
一時間一本しかない単線に乗って遠野へ。
降り立つとすでに夜の7時前・・・。
宿を予約してないので、とりあえず
ガイドマップに載っている民宿に電話しました。

「ぁぁん、ぬぁいてるぃよ。んん、ぅん、
ぃゃぁ、ちぉしぉくっていでもね、ほんれあんだ、
こんたな時間っしょ、あぁさぐぉはんなんで、よいさできねし、
はぁ、すーぱーさまんだあいでるっし、なんがかっできね、
んぅ、したら4千円でとまらせであげるよ」

一泊朝食付き6500円 民宿菊勇 駅から2分

なんですけどね、今から朝ご飯の材料は用意できないから、
近くのスーパーで朝ご飯を買ってからおいで、
そしたら4千円でとまらせてあげるよ、
ってことだったみたいなんですが、
いやぁ、ほんと、日本語なんだろうか・・・と
訝ってしまうほど、なまりまくっていて、
何度もききかえさないと理解できませんでした。

それからスーパーで朝ご飯を買い、
親切なお店の方々に
「お酒が飲めて美味しい晩ご飯が食べられるお店」
を紹介していただき(炭火焼き「語り部」)、
お店へと向かいました。

おとおしにフジツボ(!)が出てびっくり仰天し、
夏にしか食べられない岩ガキ、ジンギスカンのたたき、
サンマのお刺身、手作りさつまあげ
もとても美味しくいただきました。


岩ガキ(食いかけ)

お店のお兄さんに遠野のおすすめどころを教えてもらい、
若い16歳のホステスくさいおねえちゃんとも楽しくお話しし、
9時前に宿へと向かいました。

駅から近い「きくゆう」に、
「すいません、さっき予約した○○ですけど・・・」
「あー、間違ってない?うち、ホテルきくゆうよ。
民宿菊勇は向かい!」
と軽くあしらわれ、民宿菊勇へ・・・

民宿菊勇はすでにのれんがさげられ、電気も消えてました・・・。
おそるおそる格子戸を開け、
「すみませぇん・・・電話した○○ですけどぉ・・・」
「あぁ!!んもぅごねかとおもでさぁ、はぁ、
電気もけしでさぁ、ごねかとおもでよぉ・・・」
「あぁ、部屋ははぁ、そご、にがいのねぇ、
づぐす、づぐす、わがる?づぐすね。
風呂もサァ、くぉじしでおいだから、はいんね、
いまだれもはいでねがらはぁ」

つくし、という部屋に通され、
鍵がないことに愕然・・・
一応嫁入り前の女の子ナンデ・・・
危険じゃないの!!
と思ったモノの、無いモノはしかたない。

せんべい布団の上に浴衣が置いてありました。
でも、タオルはありません。
まぁいいか、こんなこともあろうかと、
スポーツタオルも持ってきたし。
へなちょ宅で生乾きの洗濯物を干して、
お風呂へ。

お風呂にも鍵なんぞついていませんでした。
いつでも誰でもカモン!状態です。
勇気を出して入りました・・・。
でっかい家族風呂、でした。
何度も「工事したから・・・」と言ってた気がするんだけど・・・
特に新しい感じもしない・・・
はっ!!
工事じゃなくて、掃除だったんだ!!!
あぁ・・・日本語って難しい・・・

良い気分でちょっと酔っぱらい気味でお風呂入ったら、
湯船の中は恐ろしく熱く、
酔いもすっかりさめました。
はい。なによりです。

その夜は、鍵がないこともあって、
おもいきりうなされて眠れませんでした・・・。

こうして岩手一日目は過ぎたのでした・・・
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■ 2004_07_27  遠野
7月27日
なぜか中国で殺されそうになる夢を見て、
「助けて!」と、ありふれたせりふを叫んで
自分の声で目が覚めました・・・。

7時になったらとりあえずTELです。
モーニンコール。
「おーいじゅんた、おきろ、仕事行け」
「んん・・・ぅぁぃ・・・」

外は昨日とうってかわって快晴。
さぁて、歯でも磨くか・・・と、
階下に降りていくと
「きょうはどこいぐの?!」
と、いきなり声をかけられ、
2cmほど飛びました・・・。

起き抜けに予期せぬ声かけはヤメテ。

ごはんとおみそ汁のいいにほひ・・・
それでいいから食べさせて欲しかった。

顔も洗っていないのに、今日の予定を話します。
「五百羅漢さんでも見に行こうと思ってます」
「んぁ、そなのー。だらねー、じでんしゃのでけばいいよ」
そろそろ岩手弁(?)にも慣れてきて、
聞き返さなくてもわかるようになってきました。
「とまっだひどにはねぇん、タダでかしであげでるのさはぁ。のでけのでけ。」
「あんだ、どごからきたの?」
「大阪です」
「んはぁ、おさがぁ。羽曳野のほう?」
・・・
大阪、と聞いて、すぐに羽曳野から来たの?と言う人は、
きっと何万分の一の確率だと思うんですが。
なんでも親戚がいらっしゃるとかで、
昔、羽曳野に行ったことがあるらしく、
大阪 = 羽曳野
という図式ができあがってるようでした。
でもまぁ、職場が羽曳野の方なので、
けっこう話もあって、なんだかいい雰囲気でした。
とりあえず、ご好意に甘えて自転車をお借りすることに。

鍵を預かって自転車が置いてあるところまで一緒に行きました。
するとおじさん、なぜか片手に空気入れ持ってます・・
「となりがんねぇ、いぃげずしでねぇ、じでんしゃのぐうぎぬぐのよ」
朝から重たいリュックをしょったまま、
自転車の空気を入れて、さぁ出発です。

おじさんに道を教えてもらったんだけど、
どうも距離感がないために、
道すがら色々な人に道を聞きながら(とても親切に教えてくれました)、
五百羅漢さんがある山の入り口につきました。

そこには縁結びの神様がいるという卯子酉神社がありました。

赤い布に願い事を書いて結びつけると願いが叶う・・・
赤い布、100円。
財布には小銭は90円のみ・・・
すでに私の願い事は叶わないと保証されたも同然!!
うはは・・・(T_T)

とりあえず10円だけ入れてぱんぱんして、
その上の愛宕神社へ。
延々と続く階段を上りきり、
緑の木々の間を深呼吸しながら通り抜け、

愛宕神社にまた10円・・・
延々とまた降りて、いよいよ五百羅漢さんへ。

可愛いお花をカメラにおさめつつ(乙女ですから)、

ひぃひぃひぃひぃ・・・・・・
言いながらやっとこさ「五百羅漢→」の標識。
小さな小川がちょろちょろながれ、
苔むした花崗岩の間をぬって上ります。
そしてそこには、
花崗岩に線彫りした羅漢さんがたくさんおられました。

五百・・・ってのはどうもマユツバくさいですが。
じゅんたに「五百体、ちゃんと数えたか?」
と訊かれ、
「いや、248体しかない!」
と適当に答えたら、
「JAROに訴えてやる!」
と訳のわからないキレ方をされました。
しらんし・・・

そして、「←程洞のコンセイサマ」の標識に従って、
なにがあるかよくわかんないけど、とりあえず行ってみました。

また、延々と続く階段をひぃこらいいながら上ります。
すると・・・

いわゆる殿方のシンボルが祀られていました。
ぃゃん・・・
なんでも、子宝や腰痛にキクだとかで。
腰痛、はい、すごいです。
よろしくお願いします。
そしてその格子のところには、
「子宝を望む方は二倍のお賽銭を」
・・・商売根性丸出しやんけ。

そろそろ電車の時間が近づいていたので、
山を下り、自転車を返し(ありがとーおぃちゃん!!)、
せっかくだから、と、駅前にいる人相の悪いかっぱをカメラに納め、
青春18きっぷにスタンプを押してもらい、電車に乗り込みました。

さて、次はどこに行こうかなぁ・・・
まだ、お昼です。
一日って、けっこう長いのだ。
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■ 2004_07_27  続・遠野
さて、電車は単線、釜石線に乗って行きます。
朝ごはんにと夕べスーパーで買った巻き寿司が半分残ってたので、
それをもそもそ食べながら、花巻を目指します。

とりあえず、遠野駅前の人相の悪いかっぱを。

かっぱ相かなり悪い

銀河鉄道の始発駅というのを通り、花巻へ。
駅前のインフォメで温泉などを薦められつつ、
えらい遠くて値段が素敵に高いので、
断念して、
宮沢賢治を偲びにいくことに。

100円バスに揺られ、宮沢賢治童話村に到着。

「銀河ステーション、銀河ステーション・・・」
カンパネルラとジョバンニが出会った駅から、
私も出発するのです!(いやん、ろまんちく・・・

ここには、「賢治の学校」と「賢治の教室」があります。
だだっぴろーい草原とともに。
モニュメントもいっぱい。
童話を知ってても知らなくても、楽しめました。

読んでみて


かぁいかったので


「月夜のでんしんばしら」
という童話のモニュメント

そして、山を登り(けっこうキツイ・・・)
宮沢賢治記念館へ。
駐車場の横に、なんと!こんなのが!

注文の多い料理店

入ってませんが・・・中で食べられます。
決して食べられたりはしません。

お勉強して、こんな看板もあったりして。

石割桜…ちょっと変に見えるケド

また100円バスに揺られて、駅へと向かいます。
花巻から、盛岡まで一気に向かいます。
雫石に行こうかなぁ、と思いつつ、
電車がなかなかないので、やめましたm(_ _)m

盛岡につき、とりあえず今日のお宿を・・・。
駅のインフォメのお姉さんに色々情報を聞いて、
明日からのことも考えます。
すごくいい人達で、しかもウチ一人は美人デス<(_ _)>
ホテルを探してもらった上に、岩手の情報をいただき、
美人じゃないおばさんは、
去年の全国JR時刻表のめっちゃローカルな線の部分を
ひきちぎってくれましたm(_ _)m
ありがとう。

で、なにわともあれ、石割桜(なぜか裁判所にある)と盛岡城跡、
下の橋など、「壬生義士伝」にでてくる所を
見て回りました。

盛岡城跡 っていってもタダの石垣。。

さんさ踊り練習風景。

途中で「さんさ踊り」というお祭りの練習にもぶちあたり、
なかなか楽しい夕暮れのひとときを過ごしました。

いるらしい

知らないウチにエライ歩いていて、
電車に乗って盛岡に帰ろうと駅に向かうと、
あぁ、やっぱり…電車が40分無い…。
でも疲れたので待ちましょう。

盛岡に帰り着き、腹ごしらえ。
じゃじゃ麺を初めて食べました!!
画像が残ってないのは、とっとと食べちゃったから…てへ。
お腹減ってたのだ。
てことで、イメージを……
おうどんに辛みそとお酢とラー油をかけて、
ぐちゃぐちゃ混ぜてぴりぴり食べます。
全部食べたら、生卵を溶きます。
店のおばちゃんを呼んで、
生卵が入ったお皿を渡し、
そこにスープ(とりがらちっく)を入れてもらいます。
お皿に残ったみそとかをまたぐちゃぐちゃ混ぜて
じゅるじゅるすすります…
あまり美味しくなさそうだ(-_-)

お腹いっぱいになり、ホテルへ。
遠野で買った焼酎をちびちび飲んで、
今日も良く歩いたなぁと思いつつ、
ゆっくりお風呂につかって眠るのでした………



一日って、けっこう長いのだ。
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